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あさひ学園便り

あさひ学園の教職員として大切にしたい5つのこと

発行:
第453号    2024年5月4日
著者:
あさひ学園校長 西 克夫

 あさひ学園では4月より12名の新規採用教職員が、子どもたちの学習指導に当たっています。新規採用教職員は、定期的に初任者研修を受けています。その第1回センター研修は始業式前に行われました。校長(私)から初任者には「あさひ学園の教職員として大切にしたい5つのこと」を伝えました。その資料は下記です。

 

(1) 授業の場で「自分を認めてくれる場所」をつくる

すべての子どもが「わかる授業」を展開するように努めること。 「わかる授業」を通して、子どもは活躍の場を見出し、充実感や達成感を味わい、自己理解を深める。そして自己肯定感を高める過程により、教室が子どもにとって自分の存在を認めてもらえる居場所となる。学校が「自分を認めてくれる場所」と感じることができれば、「また行きたい」という思いにつながる。

 

(2) 主体的な学習態度を養う

子ども一人一人が目標をもって授業に参加し、主体的な学習態度を養うように努めること。 より質の高い授業にするためには、子どもが学習に対して自ら考え、判断し、行動しながら主体的に問題を解決していく能力や態度をはぐくむ必要がある。 そのためには、以下のことを通して、子ども一人一人に適切に 指導・支援していく。 ア 学習材料を適切に準備する (教材の開発と精選) イ 目的意識をもたせる (学習目標の設定) ウ 発問や指示を効果的に行う (指導方法) ※発問→思考や認識のプロセスを踏ませるための質問 エ 学習形態や指導体制の工夫を行う (場の工夫) ※学習形態→個別・グループ・一斉などの学習スタイル オ 進歩を認め、励ます (適切な評価) ※指導体制→職員の役割分担、学校と保護者との関係性

 

(3) 共に学び合うことの大切さを実感させる

一人で学ぶ場だけでなく、集団で学ぶ場を作ること。 自分と違った友達の見方や考えなどを認めたり、進度の遅い友達を支えたりすることは、子ども一人一人が互いの違いを認め合い、支え合い、学び合う人間関係の醸成につながる。そして、学習指導を通して思いやりのある心や態度を形成することになる。

 

(4) 言語活動を充実させ、日本語力を育てる

聞く、話す、 読む、書くといった言語活動をバランスよく充実させること。 よりよい人間関係を構築し、学校生活を充実させるために、日本語力を育成することは欠かせない。

 

(5) 家庭での学習習慣を確立させる

「学習に計画性がない」「ノートがうまくとれない」「忘れ物が目立つ」などの問題に対して、具体的な改善策を示すこと。 そのためには、教師側から望ましい学習方法や学習習慣について説明し、個に応じた学習方法を子ども一人一人とともに考え、取り組んでいくことが必要になる。そこには、認め、励ましていく姿勢がなければならない。また、学校と家庭が連携し、家庭学習を確立させることが重要である。家庭での学習習慣が確立されると、学力の向上が期待されるとともに、情緒の基盤や気持ちの持ちようそのものが安定するといった効果を生む。

 

 この12人の新規採用教職員は、これらを大切にして、新しい風を吹かせてくれるでしょう。 そして、教職員だけでなく、「第二の担任」である保護者の皆様にも、ぜひ共有し、ご支援いただければと思います。

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