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あさひ学園便り

運動会を終えて

発行:
第447号    2023年11月4日
著者:
あさひ学園校長 西 克夫

 10月7日、天候に恵まれた中、あさひ学園4校の運動会を無事に終えることができました。今年度は、コロナ禍前よりも時間は短縮されていますが、4年ぶりに昼食をはさんでのプログラムを組み、制限のない中で子どもたちが思いっきり体を動かす姿が見られました。

 

 事前に行った運動会の全体練習時の講評や当日の開会式の中で、私は次のようなことを子どもたちに向けて話しました。

 

 「運動会のやる目的は、協力性を高めるなどいくつかありますが、まずは一人一人にとって、

『運動会、疲れたけどやって良かった。楽しかった。』と思えるようになることです。そのためには、何でもそうですが、真剣になってやること。その時は大変かもしれませんが、終わったときに充実感や達成感が生まれます。もし、いい加減にやった時は、本当の楽しさを味わうことなく、すぐに忘れてしまいます。特に運動(スポーツ)では、真剣にプレーしてそれでも失敗しても「大丈夫!ドンマイ~」とみんなで声をかけ合う中でこそ、楽しさが生まれてきます。

 

 ”ふざける”ことと”楽しさ”は違います。”真剣にやる”ことが”つまらない”これも大違いです。そのためにも、自分がやれることを真剣に行い、周りの人はそれをぜひ応援してあげてください。そして、運動会が終わったときには、赤組・白組・クラスの絆がさらに深まることを期待しています。」

 

 当日の運動会では、私が見た中でいい加減にやっているような人はいませんでした。特に、徒競走やリレーにおいて、走ることが苦手な子どもがどんな態度で臨んでいるのか注目しましたが、最後までゴールを目指して走り切る姿が見られました。

 

 日本国内では、以前、足の遅い子がかわいそうだから等の理由で、順位をつける種目をなくして行う運動会が話題になったことがあります。順位をつけることは悪いことなのでしょうか?世の中には、運動会に限らず、結果として優劣がはっきりするものたくさんあります。でも、順位よりもその競技にどのような気持ちで取り組んでいるか、という視点を大切にすると違った見方ができると思います。「走ることが得意な子どもがいい加減に走ってトップになる」「走ることが苦手な子が真剣に最後まで走ってビリになる」、極端な例ですが、後者の方が価値ある姿で、周りの者に与える印象も大きく違います。大切にしたいのは、「走ることが苦手でも、最後まで頑張って走ろうという気持ちで臨むこと」「苦手だから避けるのでなく、きちんと向き合って、チャレンジすること」を意識させることだと考えます。そして、入賞できなくて悔しい思いをしたとしても、自分が本気で取り組み自己ベストが出たのなら、それが達成感となり楽しさにつながることを感じさせられればと思います。

 

 最後に、今回の運動会からもこのあさひ学園が父母の会の皆さんに支えられていることを実感しました。事前準備や当日の運営、そして後片付けまで、保護者の方の協力がなくては、成し得ないことでした。今後ともよろしくお願いします。

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