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あさひ学園便り

運動会と来年度からのあさひの教育について

発行:
第404号    2019年11月2日
著者:
あさひ学園校長 小川 雅弘

 10月19日(土)はサンゲーブル校で創立50周年記念大運動会が大盛況のうちに開催されました。駐車場や食事等々で保護者の皆様に御迷惑をおかけしましたが,運動会そのものはまずまずスムーズに進行しました。開会式前の人文字では,ドローン撮影に子供たちも大盛り上がりでした。各学年の子供たちには,真剣に取り組む姿勢やあふれる笑顔が随所に見られ,見ていてとても気持ちのよい演技や競技でした。特に最後の各校対抗選抜リレーでは,リレーのメンバーだけでなく応援する各校の子供たち,そして参観いただいた保護者や来賓の皆さんも大盛り上がりでした。とても感動的でした。このような運動会が実施できましたのも,子供たちはもちろん保護者の皆様や50周年記念プロジェクト委員会の皆様,理事会やJBA,企業の皆様からの温かいご支援があったからです。本当にありがとうございました。

 

 さて,以前からお知らせしていますように,来年度からは小学校で新しい学習指導要領での学習が完全実施されます。ここでは,「学んだことを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力,人間性など」「実際の社会や生活で生きて働く知識及び技能」「未知の状況にも対応できる思考力,判断力,表現力など」を育成すべき資質の3つの柱として考えて教育がなされていきます。その主旨にしたがって教科書も新しいものとなりますし,授業のやり方や宿題の出し方もそれなりに変化する必要があります。また,教科書が一新されることから,副教材等も選び直しが必要になるかと思います。

 

 評価の観点も大きく変わりました。以下の表は,日本の小学校で行われる評価の観点です。特徴は,どの教科においても同じ観点となったことです。「主体的に学習に取り組む態度」「思考・判断・表現」「知識・技能」の3つに全て集約されています。この変更に伴って,あさひ学園の家庭連絡簿に示される評価の観点も再考する必要があるかと思います。日本の小学校で行われている評価の観点を基本として,家庭連絡簿の評価の観点を変更したいと考えています。

 

<日本の小学校で行われる評価の観点>

 

現行

 

 

国語への関心・意欲・態度

話す・聞く能力

書く能力

読む能力

言語についての知識・理解・技能

主体的に学習に取り組む態度

 

思考・判断・表現

 

知識・技能

 

算数への関心・意欲・態度

数学的な考え方

数量や図形についての表現・処理

数量や図形についての知識・理解

主体的に学習に取り組む態度

思考・判断・表現

 

知識・技能

 

 最後に,学期制についても検討の必要があるかも知れません。現在,幼稚部,小学部,中学部は3学期制,高等部は前後期制で授業を行っています。幼小中学部も前後期制にすることで,始業式や終業式の回数が減ります。つまりB時程の日程が減り,授業の時間確保につながります。新学習指導要領が求めている「主体的・対話的で深い学び」となる授業を目指すためには,少しでも授業時間の確保が必要であると考えます。また,前後期制になることで評価が2回となり,子供たちや教職員にも余裕が生まれますし,6月に日本に一時帰国者が増えたり,3学期の授業時数が少なかったりで,評価材料が少なく評価に困るといった弊害も防げるのではないかと考えています。

 

 以上のことはまだ検討段階であり,もちろん決定したことではありませんが,いずれにしても来年度は変化の大きな年になると考えています。

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