あさひ学園 - Asahi Gakuen文科省・外務省支援
ロサンゼルス補習授業校

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卒業生・同窓生便り

第四十八回 原田 クリスティン 純 さん

原田 クリスティン 純

原田 クリスティン 純さん略歴
あさひ学園バージル校 小学部2年
 サンタモニカ校 小学部3年から中学部3年
(現地校) バンナイス高校、理数系マグネット
 (Van Nuys Math Science Magnet)
1994年5月マサチューセッツ工科大学 航空宇宙工学 卒業
1995年6月スタンフォード大学院 航空宇宙工学 卒業
2003年5月ペンシルバニア大学院 卒業
 MBA,MA国際問題研究院
現在XPRIZE 財団で大気汚染防止のプロジェクトに参加

世界市民をめざして

あさひ学園に小学部2年生で入学され、中学部を卒業、その後様々な経験をされ、現在はXPRIZE(エクスプライズ)ファンデーションで、大気汚染防止のプロジェクトに携わる原田さんにお話を伺いました。
現在、お子様があさひ学園に在学中で、本校の保護者でもいらっしゃいます。

あさひ学園で学ばれることになった経緯やあさひ学園での勉強や生活について聞かせてください。

バージル校で小学部2年、サンタモニカ校で小学部3年から中学部3年(1980年—1989年)までを過ごしました。
小さい頃から現地校と日本語学校と両方通っていたので、それしか知らない存在でした。まさに「知らぬが仏」です。現地高校2年の時にあさひ学園を卒業したので急に週末が2日に増え、どうしたらよいのか多少戸惑った思いがありました。
小さい頃、日本の叔父が送ってくださった絵本がきっかけで、日本語に興味を持ち始めました。母があさひ学園で先生として勤めていましたので、毎週親子一緒に登校しました。朝は早目に登校し、母の教室の整理等を手伝い、放課後は図書館で宿題を済ませたり、本を読んだりして6時まで待ちました。あさひ学園の宿題は、必ず土曜日の午後あるいは日曜日の朝に済ませ、平日は現地校に集中していました。
どんな生徒だったかと聞かれますと、(実際はどうだったかわかりませんが)真面目な生徒であったと覚えられているとうれしいです。
こんなことを告白するのはなんですが、在籍中は、友達との漫画交換が最も楽しみでした。
土曜日の水泳大会(現地校)に参加できなかったことは何回かありましたが、友達と会うのが好きで、楽しみでした。今でも、あさひ学園の同級生と親しくしています。
特にあさひ学園に通うのが「嫌だ」と思ったり、「やめたい」と思ったことはありませんでした。

大学で宇宙航空技術を専攻されたそうですが、どうしてですか?

小さい頃、夏休みは日本へ行き来をしていたことから、飛行機が大好きでした。16歳のとき、「飛行機を造りたい」との突然の閃きがありました。その瞬間を、昨日のことのようにはっきり覚えています。
ロサンゼルスは国際的な大都市ですが、今までのカリフォルニア州とは違う経験をしてみたかったので、「なるべくロサンゼルスから遠く離れて、自分の目で世界を見たい」との思いと、「世界レベルの学校で飛行機の勉強がしたい」という思いで、家を出ました。
マサチューセッツ工科大学で宇宙航空技術を勉強し、その後、スタンフォード大学とペンシルべニア大学の大学院で学びました。
大学の4年間は寮暮らしで、大変楽しかったです。当時女子学生は25%しかいなかったので、互いに応援しながら勉強に励みました。アメリカ中、そして世界各国から集まった友達と一緒に宿題に頭を悩ませたり、スポーツをしたりして、成長したと思います。当時の友人達とは、終生変わらぬ友情を結ぶことができて、大変うれしく思っています。今ではみな世界中に散らばってしまいましたが、海外旅行をするたびに彼らに会えることが楽しみです。

お仕事について、聞かせください。

私のキャリアは色々な分野に渡っています。宇宙飛行エンジニアとして人工衛星を造る会社に勤めたり、ソフト会社のプロダクト・マネジャー、そしてマネージメント・コンサルタントとしても勤めました。ごく最近までは、オバマ政権(アメリカ連邦政府)の持続可能の担当者(Federal Chief Sustainability Officer)として勤めました。今はXPRIZE(エクスプライズ)ファンデーションで、大気汚染防止のプロジェクトに取り組んでいます。XPRIZEは、人類に利益をもたらす技術開発を促進するための公的競技の設計と運営を行っています。人の進歩を制限する大規模な課題を解決するための革新的なアイデアや技術開発であるため、あらゆる分野にわたる個人、企業、組織への動機付けとなり、高い評価を得ています。

これまでに最も注目されていたXPRIZEは、2004年に宇宙船開発に関連したAnsari X Prizeでした。この賞は、宇宙開発の技術の研究開発を促すことを目的としていました。

お子さんたちに対する思いは、どんなものですか?

あさひ学園で学んだことで、私自身は日本語能力を高められたと信じています。現在あさひ学園で学ぶ息子たちにも「これからさらにグローバル化される世の中で活躍して欲しい」という思いで、バイリンガルになって欲しいと強く願っています。

最後にあさひ学園在校生に対し、先輩としてのメッセージを聞かせてください。

両国の文化を跨いでいるあさひ学園の生徒さんたちにとっては、「時々孤独な思いをされるのでは」と思います。「アメリカでは100%米国人でもないし、日本では100%日本人でもない」という存在に惑うことがあるかもしれません。しかし、言語能力だけではなく、文化的にもバイリンガルな存在は大変貴重なもので、世界に「私も」と手を挙げられる人は数少ないのではないでしょうか。この機会を無駄にせず、世界市民としてのアイデンティティを築いて、活躍してください。

その他

貴重なお話を聞かせてくださり、ありがとうございました。常に目的を持ち、頑張っていらっしゃる様子を感じることができるお話でした。「大気汚染防止」という私達が抱える大きな問題の解決は容易ではないと承知しておりますが、がんばってください。ご活躍を応援しております。

参考:
ホワイトハウス時代のウェブサイト:
https://obamawhitehouse.archives.gov/blog/author/christine-harada-0
Xprizeホームページ:
http://www.xprize.org/

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