あさひ学園 - Asahi Gakuen文科省・外務省支援
ロサンゼルス補習授業校

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卒業生・同窓生便り

第四十二回 野村 花華 さん

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野村花華さんは、あさひ学園サンタモニカ校を2004年に卒業されました。小学部・中学部・高等部と11年間在籍され、現在はオレンジカウンティの日系歯科医院で働いていらっしゃいます。在学中は色々と苦しいこともあったようですが、日本語や日本文化を学んでいくことの大切さを実感し、素晴らしいクラスメートや恩師との出会いに恵まれたようです。大学では心理学を学ばれ、そこで学んだことも活かしながら、現在は歯科助手として幅広い職務をこなされています。あさひ学園の在校生にとっても、いろいろな分野で活躍されている先輩がいることは、まことに心強いものになることでしょう。

EVERY ACCOMPLISHMENT STARTS WITH THE DECISION TO TRY.

オレンジカウンティのアーバインにある日系歯科医院「佐藤ファミリーデンタル」(www.satofamilydental.com)のスタッフとして勤めています。

当医院では、一般治療から小児治療、専門的なインプラントや歯科矯正、審美など幅広い治療を行っています。私の業務は、治療のアシストや治療内容の説明、レントゲンや矯正用の写真撮影といった施術、保険会社への問い合わせ、予約受付など多岐にわたっています。また医院の経営理念のひとつでもある「地域社会への貢献」の一環として、6月4日の「虫歯予防デー」にちなみ、毎年6月にあさひ学園トーランス校を訪問し、幼稚部の皆さんに歯磨き指導をし、歯の大切さについてお話しさせていただいております。

アメリカの歯科医療は、様々な面で日本とは異なりますが、カスタマーサービスに於いては「日本の心」で持て成すよう心がけています。医院には、お子さまから、学生、主婦、会社員、ご年配の方まで、また日本語を話す方や英語を話す方が多数来院されます。そうした中で、一人ひとりのニーズに合った対応をするため、「自分だったらどんな治療を受けたいか。自分ならどんな歯科医院に通いたいか」といったことを念頭に置き、患者様に親しみを感じていただけるようアットホームな雰囲気作りを心がけています。歯科助手としてだけではなく、患者様を「家族」としてお迎えし、安心して治療を受けていただけるように説明し、納得いく治療を受けていただける医院を目指して、スタッフ一同頑張っています。

私が歯科助手の仕事に出会ったのは、友人からの紹介がきっかけでした。当時、虫歯がほとんどなかった私は、歯科矯正の患者としての経験しかありませんでした。大学では「人の心」に関する仕事に就きたいという思いから、心理学を専攻しました。そんな私が、歯科助手としての仕事を受けたのは、あえて大学で勉強している内容と別分野の仕事にチャレンジしてみたいと考えたからでした。

実際に仕事を始めてみると、歯科治療に興味が沸き、現在の職場に移ってからは「この仕事を続けたい」との思いが芽生えました。専門性が高く、自己成長を感じられる歯科助手としての職業に魅力を感じたのです。また仕事を通して、コミュニケーションの大切さと、その影響力の大きさについて知れば知るほど、直接的な心理学者ではなくても人の心に触れられることに気づき、それからは歯科助手としての資格を取るため、働きながら歯科の専門学校やセミナーなどに通いました。日々「ありがとう」と人に言われる仕事なので、6年半経った今も大好きな職業です。歯科助手としてだけでなく、施術者としての能力も向上させ、患者様の心のケアも意識し、「アメリカの良さ」と「日本の良さ」のどちらも発揮していきたいと思っています。

あさひ学園では、サンタモニカ校で小学1年生(1993年)から高校2年生(2004年)までお世話になりました。勉強の面においては、常に現地校と日本語学校との宿題の戦いでした。一回の宿題の量が、日本の子供たちが一週間で行っているものと同量なため、毎日あさひの宿題をするための時間配分を考え、現地校との切り替えができるよう、場所も変えてあさひの宿題に取り組んでいました。低学年の頃は、放課後にあまり余裕がなかったので、その時はとても辛い思いをしましたが、学年が進むと習慣的なものとして身につき、勉強の内容だけでなく時間配分も分かるようになりました。今考えると、人以上に頑張り、辛く感じた分だけ、得たものがたくさんあったと思っています。

勉強面では辛い部分もありましたが、その気持ちを消し去るほどの大きな支えがあさひにはありました。それは「友達や先生」です。あさひ学園に通う生徒は、現地校の生徒とは違い、自分と同じ環境に置かれているため、それを理解してくれるクラスメートや先生方に、家族のような親しみが持てました。気づいたらそんな友達と先生のいるあさひ学園へ毎週土曜日に通うのが、一週間の中で一番の楽しみへと変りました。

そんなあさひ学園での思い出の中で、学校行事は印象深いもののひとつです。小学部では、皆で力を合わせてする競技や遊戯の運動会。中学部になると応援団として参加しました。また高等部では自由に表現が出来る「弁論大会」や20枚ほどの作文を書く「卒業論文」。友達や家族の前で行う「弁論大会」では、友達の弁論を聞きながら、日本語の持つ美しさを感じつつ、その内容に感動し涙した思い出もあります。こうした行事を通して、日本語や文化だけでなく、学校で学べる以上のものも学べたと思っています。私の中では、あさひ学園は日本語の補習校だけではなく、もうひとつの「家」でした。11年間通って気づいたことは、「生きていく上での大切なこと」を学んだことでした。

日本語を学びつつ、その言語の背景にある歴史や国民性、文化も学びました。アメリカで育ちながら、日本という国を別の角度から捉えることを学び、また他の文化圏の人たちと協力しあえる柔軟性を身に付けることができました。こうした環境を通して、自分のアイデンティティーが確立されたように思います。

日本語学校との両立は大変ですが、あさひ学園に通い続けることが、将来きっと良い影響を与えるということを信じ、日々の学習に励んでいただきたいと思います。

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