あさひ学園 - Asahi Gakuen文科省・外務省支援
ロサンゼルス補習授業校

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卒業生・同窓生便り

第十七回 知念聖美 さん

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卒業生・同窓生便りの第17回は、UC Irvine校で日本語講師をされている知念聖美さんからです。あさひ学園には、バージル校の小学6年からサンタモニカにある高校部を卒業するまで通われました。日本から来た当初は現地校に馴染めず、土曜日にあさひ学園で同世代の日本人の友達と過ごす時間が楽しみとなり、また人生の貴重な友人を得る機会となりました。大学は米国で、Cal State UniversityのDominguez Hills校で経済学を専攻しましたが、卒業後は東京のテレビ局に就職し、日本のニュースや文化を英語で世界の人たちに伝えるという興味深い仕事を経験されました。しかし、その後、実際に人とふれあい、日本を紹介したいとの思いが強くなり、米国に戻って、Carnegie Mellon Univ.の第2言語習得の博士課程を修了しました。現在は、大学で日本語を外国語として学びたい米国の学生を対象に、様々な角度から日本語を教えています。在校生の皆さんには、現地校での英語だけでなく、あさひで日本語を学び続けることにより、将来の多くのチャンスが広がることを知ってもらいたいことを伝えてきています。

あさひ学園-大きな可能性への扉

はじめまして。知念聖美と申します。私は現在UC Irvine で日本語講師として勤めています。日本語を教えるということは、日本語の言語学的な構造を把握しておかなければならず、日本語を外国語として学ぶ学生の視点から指導し、彼らが納得するような説明ができなくてはいけません。と言っても、教え始めた頃は分からないことだらけで大変苦労しました。他の先生の授業を聴講させていただいたり、日本語の言語学の本を読んだりなどして、日本語教授法を学びました。まさに教えることは学ぶことなのだと今でも痛感しています。しかし大変なことばかりではありません。授業の前は、準備万端か、今日の目標を達成できるだろうかなど考えてしまいますが、元気でニコニコした学生達の顔を見ると、そんな心配も一瞬にして消えていってしまいます。

日本語講師への道のり

日本語講師になる前は全く違う業界にいました。カリフォルニアの大学を卒業後、東京にあるテレビ局に勤務し、そこでは、日本で起こった出来事を世界に知らせるという衛星放送のニュース番組制作に携わっていました。このテレビ局での仕事を選んだのは単純な理由からで、日本を世界の人々に紹介したいというものでした。毎日のニュースを通して、日本文化や日本人の素顔を少しでも理解してもらえたらと願いつつ、番組作りに取り組んでいました。しかし、一方的にテレビの画面から情報を流すだけではなく、実際に人とふれあいながら日本を紹介したいとそのうち感じるようになり、それが日本語講師を目指し始めたきっかけです。

その後テレビ局での仕事を辞め、カリフォルニアに戻ってCSU Long Beach の大学院で言語学を学び、その後、ペンシルバニア州にあるカーネギーメロン大学の第二言語習得の博士課程に入り、そこで日本語講師としてのトレーニングを受けました。卒業後は、念願であった日本語講師としてとてもやりがいのある職をカリフォルニアで得ることができたのです。

私にとってのあさひ学園

私がロサンゼルスに来たのは小学6年生の夏でした。当時あさひ学園には「永住組」の家庭は少なく、数年後は帰国するという一時滞在の家庭がほとんどで、生徒達も英語より日本語の方が得意というのが多数でした。あさひ学園は、現地校になかなか馴染むことができずにいた私にとって、自分を表現することが出来る唯一の居場所で、まさにあさひ学園に支えられていました。何でも日本語で話せる日本人の同年代の友達がいてくれたことで、自分の中の明るさを失わずにすんだといっても過言ではなく、当時の友人とは今でも連絡をとっており、20年以上たった今でも親友です。多忙な週末を送っている皆さんの中には、あさひ学園を負担に感じている人もいるかもしれませんが、私のように、あさひ学園のお陰でアメリカ生活を続けることができた生徒がいるということを、知っておいて欲しいと思います。

また一方では、勉強についていくことは大変でしたが、社会人となってからもあさひ学園で学んだことが役に立つことが驚くほどたくさんあり、その度に、あの時あきらめずによかったと思うと同時に、忍耐強く教えて下さった先生方に感謝の気持ちで一杯になります。また、あさひ学園での勉強の重要性をあの頃もっと認識しておればよかったと後悔することも多々あります。

将来の抱負

現在、仕事の一つとして、あさひ学園で日本語を勉強している皆さんのような生徒さんのことを研究しています。目標は、学習者の心理的要因や学習者をとりまく社会的要因を考慮しながら、豊かな学習体験にはどのようなことが大切かを考えていくことです。日本語を家庭言語として学んでいる生徒さんが、よりのびのびと日本語が勉強できる環境作りへの努力をこれからも続けていきたいと思います。

皆さんへのメッセージ

日本で仕事ができたこと、大学で日本語が教えられること、日本語学習者の研究ができること、これは全てあさひ学園で学んだ経験があるからこそできることで、あさひ学園は、アメリカ滞在が長い私に日本語の力をつけてくれました。日本の人に劣らない日本語のレベルでコミュニケーションがはかれることで、私の人生の選択肢が増えたのです。

アメリカで生まれた生徒さんやアメリカ滞在が長い生徒さんにとっては、あさひ学園で日本語を学ぶというのは決して容易なことではないかもしれませんが、あさひ学園には、そのような生徒さんの日本語学習をサポートするカリキュラムが存在します。その機会を大いに活用して日本語の力を伸ばすことができたら、とても素晴らしいことだと思います。その努力が必ず将来につながります。

あさひ学園は、皆さんの将来への大きな可能性への扉なのです。

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