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あさひ学園便り

新学習指導要領について

発行:
第392号    2018年10月6日
著者:
あさひ学園校長 小川 雅弘

 4月号でも少し紹介いたしましたが,2020年度から小学校で,2021年度からは中学校で,新学習指導要領に沿った学習が完全実施され,新たに改訂された教科書を使って学習します。今日はそのことについてお知らせします。

 

 さて,2020年度完全実施となる新学習指導要領ですが,告示される前に以下のような資料が説明資料として文部科学省から示されました。方向性として大きく3つが示されています。

 

shido-20181006

 

 「何ができるようになるか」については,昨年度2月号で大内前校長が以下のように述べています。「今回の改訂の趣旨は,子供たちが『何を知っているか』だけではなく,『知っていることを使ってどのように社会・世界と関わり,より良い人生を送るか』という視点に立ち,学びに向かう力や人間性など情意・態度等に関わるものの全てを,いかに総合的にはぐくんでいくか,ということです。」AI,自動運転技術などの発展により,10数年後には今ある職業のおよそ半分がなくなり,また,今はない新たな職業も生まれていると言われていることからも,このような力や人間性等を育むことが必要だと考えられてきたのは当然のことだと思います。

 

 「何を学ぶか」については,「教科・科目等の新設や目標・内容の見直し」となっており,特に「学習内容の削減は行わない」と書かれています。つまり,多少の組み替えはあるかもしれませんが,学ぶべき内容は今と比べて減ることはないということです。あさひ学園で学ぶ内容も今までとほとんど変わりがないことが予想されます。

 

 最後に「どのように学ぶか」についてです。「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」がキーワードです。「主体的な学び」という言葉からは,子供たちが自ら課題に取り組み,課題解決を進めていくというイメージが湧きます。「対話的な学び」という言葉からは,子供たちが授業中に話し合いながら学習を進めていくというイメージが湧きます。「深い学び」という言葉からは,今まで学んできたことを関連付けて考え,さらに探究しようとしているイメージが湧きます。何ができるようになるか で示されたことを考えるとこのような「学び」が必要になることはご理解いただけるのではないでしょうか。

 

 授業はどのように変わるのだろうと心配なさる方がみえるかもしれません。あさひ学園ではすでに「学び合い」を取り入れ,主体的・対話的な「学び」となるよう教員の研修をすすめてきています。また,新たに改訂された教科書は,新学習指導要領に沿ってこれらの「学び」を実現できるよう編集されたものです。新学習指導要領の完全実施に向けて授業のあり方についても少しずつ対応が進んでいます。

 

 実は今の教科書も現学習指導要領に合わせ大きく変わっています。例えば,小5の国語の教科書では,「新聞を読もう」で新聞の構成,見方,新聞社による差,読むポイント,感想を書くことなどを学習します。「きいて,きいて,きいてみよう」ではインタビューを行って「きく」練習や「きく」ことの意味などを学びます。私が小学生の時にはこのような体験的な学習や対話的な学習はほとんどなかったように記憶しています。一度お子さんの教科書を見てください。自分が使った教科書との違いを感じると思います。

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