あさひ学園 - Asahi Gakuen文科省・外務省支援
ロサンゼルス補習授業校

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あさひ学園便り

一緒に校歌を歌う日

発行:
第421号    2021年6月5日
著者:
あさひ学園校長 平居 繁和

 校歌はいつまでも心の中に残ります。しかし、いつもその曲や歌詞が出てくるわけではありません。普段は忘れているものです。ずっと忘れたと思っていても、その曲が流れ始めるとすぐに気づきます。そして一緒に歌っているのが校歌です。 校歌には思い出がつまっています。何年かぶりで、曲を聴いて一緒に歌っていると、当時の友だちのことや遊んだこと、楽しかったことや悲しかったことなどが映像となって思い出します。 校歌にはその学校の風景や自然が描かれどんな子に育ってほしいのかの願いが書かれています。私は、2004年~サウジアラビアのジッダ日本人学校で勤務しました。2014年~メキシコの日本メキシコ学院で勤務しました。2016年~日本の岩根小学校で勤務しました。そして、2020年~ここアメリカのあさひ学園で勤務しています。これら4校の校歌を見てみましょう。 

 

サウジアラビア ジッダ日本人学校

 明けて輝く灼熱の砂焼く太陽油の炎鎚音高く建設の
 明日への雄叫びアラビアに
 進もう仲良く世界の子らとああ誇らかに吾らジッダっ子 

 

メキシコ 日本メキシコ学院 

 マヤ・アステカの昔から歴史はかおるいく千年夜空にきらめく星のごと 

 豊かな心を伸ばそうよ 

 ダリア花咲くメキシコの我らの日本メキシコ学院

 

日本 岩根小学校

 あの川見ればあの川に岩根の郷の美しい

 歌が心がわいてくるああぼくたちのわたしらの

 はげむ希望のこの汗に光りかがやく岩根校

 

アメリカ あさひ学園

 輝く太陽青い空ロサンゼルスの陽の下で
 心一つに元気よく仲良く学ぼうわが友と
 あさひ学園わが母校あさひ学園光あれ

 

 その場所の特徴が描かれているのが良く分かります。サウジアラビアでは、「灼熱の砂焼く太陽オイルの炎」この歌詞は日本では考えられません。しかし、あの40度を越える熱風と原油の炎を見た子どもたちにはその感覚や風景がよみがえります。色分けしてみました。が学校の風景や自然、がどんな子に育ってほしいのかの願いです。岩根小学校の校歌では、希望や夢の実現には、汗をかいてがんばる子どもの姿を願っており、日本らしさを感じます。このあさひ学園では、様々な現地校から通う子どもたちにとって土曜日に会う仲間と心を一つにする経験はとても大切です。わが友と呼べるつながりができることを願っています。あさひ学園の子どもたちにはぴったりだと思います。

 

 オンラインでは、式の時などに校歌を歌いますが、ミュートにして歌っています。一緒に校歌を歌えていません。歌える日は、開校の時です。5月20日私は、目標をたてました。一緒に校歌を歌える日を願ってこれからの困難を乗り越えていこう。そして、開校の式の時の校歌の伴奏は私が弾こう。事務局の隅にあったキーボードを取り出して練習を始めました。楽譜と鍵盤の位置を確かめ、楽譜にはドレミを書くところからのスタートでした。開校の困難にくらべたら軽い軽い・・・。

 

 開校への保護者の皆様のご理解とご協力をお願いします。

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