あさひ学園 - Asahi Gakuen文科省・外務省支援
ロサンゼルス補習授業校

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あさひ学園便り

新年度のスタートにあたり

発行:
第398号    2019年4月9日
著者:
あさひ学園校長 小川 雅弘

 本日より新しい年度がスタートします。年度としては平成31年のうちに始まりましたから平成31年度ということになりますが,5月からは新しい元号「令和」になりますので,「令和元年」という日付で各種の文書が配布・配付されることになるかと思います。元号が改まると気持ちも改まり,新鮮な感じで1年がスタートできる気がします。

 

 また,本年度はあさひ学園創設50年目にあたります。すでにお知らせしましたとおり,10月には4校合同で,大運動会を開催する予定です。50年という節目を園児・児童・生徒,保護者の皆様,学校関係者で盛大にお祝いをするという主旨があります。詳細については後日お知らせすることになりますが,4校合同ということで通常の運動会とは異なる部分もあり,皆さんには御心配をいただいていることと思います。50周年記念プロジェクト委員会を中心に詳細を詰めているところですので,今しばらくお時間を賜りますようお願い申し上げます。

 

 さて,改元,50周年記念など,何かと話題の多い1年が始まったわけですが,本校の目的は創設当時となんら変わっておりません。「本校は,日本に帰国予定または将来日本で生活する可能性のある子どもが,日本の教育や生活環境に円滑に適応できるよう,日本の学校における学習および生活様式を学ぶ機会を与えるとともに,国際社会に貢献できる子どもを育成することを目的とする」と本校の目的が学校要覧に示されています。したがって,日本の教育の動向に注目することは補習授業校で学ぶ児童生徒・保護者にとっても大切なことだと考えています。来年度,小学校の学習指導要領が完全実施されることになっており,教科書も全面的に変更されます。これらの内容等についても昨年に引き続き発信していきたいと思います。

 

 また,本校の目的を読むと,本校が「日本語学習する」学校ではなく,「日本語学習する」学校であるということを規定していることにも気づきます。学年相応の日本語ができていることが前提で学習が進められますから,御家庭においても日本語の使用なしには,本校の学習が成り立ちません。実際,子どもたちの会話に耳をそばだてていると,英語での会話が多いことに気づきます。本校では引き続き「日本語のみを使うこと」を引き続き指導していきますが,御家庭においても日常の会話だけでなく,読書や音読,日本語番組の視聴等,日本語に触れる機会を増やしていただきますようお願い申しあげます。

 

 卒業証書授与式の式辞で述べたことですが,OECD(経済協力開発機構)が3年に一度,義務教育就学段階の子どもの学力を調査するPISA(国際学習達成度調査)というものがあります。読解力(国語),数学的リテラシー(数学),科学的リテラシー(理科)についてOECD加盟35か国と調査参加37か国(地域)で実施されています。2015年調査の結果が最新のものですが,これには日本の高等学校,中等教育学校後期課程,高等専門学校198校の約6600名が参加しました。結果としては加盟国35国のうち,数学的リテラシーと科学的リテラシーで1位,読解力では6位でした。2012年調査では,数学的リテラシーが2位,科学的リテラシーと読解力で1位でした。いずれにしても日本の子どもの学力は世界の中でもトップの水準にあり,そのような学力を身につけさせている日本の教育は最高の水準であると考えてもよいと感じます。あさひ学園で日本の教育を受けていることに是非自信を持っていただきたいと思います。

 

 なお,本校の「教育目標」,「めざす子ども像」,「めざす教師像」,「めざす学校像」等についても,昨年度と変わりません。運営管理組織図や目的・目標・教育方針等についての詳細につきましては,4月13日に「平成31(2019)年度 学校要覧」を配布いたしますので,御確認ください。特に「児童生徒心得」や「保護者心得」等については,4月当初に確認すべき事項等が記載されておりますので,お子様とともに必ず御一読いただきますようお願い申し上げます。

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