| 学園生活 |
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先生の紹介 平田義行 |
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トーランス校小学部5年生 担任 平田義行 |
「起立・礼・着席!」、授業の始まりと終わりを告げる透き通った児童の声。日本語だけの授業。ここロサンゼルスに於いて、まさしく日本の学校。しかし授業は土曜日だけ。その土曜日の朝、元気よく登校してくる児童もいれば、昨夜遅くまで宿題に追われ目をこすりながらやって来る児童もいる。平日は現地校へ通い、土曜日はあさひ学園に来て「日本」を学んでいる。
私が教壇に立つようになって三年目、アメリカに引越して来て四年目になります。それまでは日本でソフトウェア開発の仕事をしていました。産業界から教育界への転職です。
私が教師になって一番驚いた事は、自分自身こんなにも子どもが好きだったのかと気付かされた事でした。日を追うにつれ児童達は私の息子であり娘の様な錯覚さえ覚えます。私にとって土曜日は特別な日になりました。しかし良い事ばかりではありません。子ども達の本音はどうでしょうか。「折角の休みの土曜日に朝から日本語の勉強をしにどうして学校へ行かなければいけないの。土曜日は友達とスポーツもしたいし、日本語を学ばなくても不自由はしないし。現地校の宿題だってまだ全部終わってないのにあさひの宿題まで、特にややこしい漢字を覚えるなんてイヤだなぁ」と思っているかもしれません。そんな子ども達に教育を促す事は大変です。つまらない授業でもすれば、子ども達の顔や態度に直ぐに表れます。授業の準備においても実際に教える時間より長く掛かることもあります。結構骨の折れる仕事ですが、ひとえに子ども可愛さゆえに続けられ、諸先輩の先生や保護者の方々のご協力もあり今日に至っています。
当然の事ですが、日本語補習授業校へ通う子どもの殆どは国語が苦手です。中でも漢字は学年が上がると共に難しくなり、一層苦手にさせる要因になっています。私が毎週行う漢字テストでは、100点以上の点数を付けたりもします。単に全問正解なら100点ですが、全問正解プラス一字一字を綺麗(大切)に書いているテストには100点以上を付けます。綺麗な字を書くにはそれ相応の練習が必要です。そうする事で字の習得を高めていく狙いがあります。それともう一つは、100点が最終ゴールではなく、100点以上のものがある事を知ってもらいたいからです。日本が世界に誇る「ものづくり」も同じ考えだと思います。敗戦後、資源のない日本は100点以上の「ものづくり」を世界に提供し続けました。その甲斐あって見事に復興を成し遂げ、また「ものづくり」によって先進国へと発展しました。その考えをアメリカに住む子ども達に伝えたい気持から、100点以上も付けるようにしています。
現在、授業の始まりを告げる「礼」の後に教師も含め全員で「宜しくお願いします」。授業の終わりには「ありがとうございました」と声を出し挨拶します。この挨拶を通して、礼を尽くし互いに相手を敬う日本文化の素晴らしさをいつも感じさせています。
今後の授業において、日本の素晴らしい文化やアメリカの先進的な考えをどんどん授業に取り入れ、これからの国際化社会を担っていく子ども達に、グローバルな考えで「日本」を知りそして学び、更に世界に向かって羽ばたき育って行く事を願っています。
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