学園生活
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先生の紹介 ユウあさ穂
オレンジ校 中3学年主任 ユウあさ穂

 結婚のために渡米して間もなく、1989年4月よりあさひ学園トーランス校で教え始めました。トーランス校で3年間勤務した後、オレンジ校に移り15年になります。18年間、中学の数学一筋に担当してきました。教員免許は英語ですが、あさひで学園では英語の出る幕はなかったので、学生時代に家庭教師経験のあった数学を希望したのが始まりです。中学・高校時代は決して数学が得意な方ではありませんでしたが、教え始めてから「目からウロコ」の経験をずいぶんしました。例えば、中学生のときはチンプンカンプンだった「関数」ですが、2つの変数の関係を明確に表す手段だという当たり前のことが理解できると、シンプルな線で表されるそのグラフの持つ奥深さが見えてきて、こんなに面白い単元だったのかと驚きました。論理的な思考ができるようになるには、精神的な発達が必要です。子どものときには分からなかったことが、人生経験を積んで成熟したことで、スンナリと理解できるようになったのだと思います。数学が苦手だったお母様方向けに、数学の授業をしてみたら面白そうですね。今なら、きっと良く理解できるはずです。自分の経験からも、生徒たちが何故・どこが・どんな風に分からないのかが分かる気がします。実際、今学んでいることを深く理解し、消化している生徒の方が少数派なのではないかと思います。けれども、分からないなりにプロセスに従って問題を解決する努力を続けていれば、いつか、パッと目の前が開けるときが来るのではないでしょうか。このことは、数学に限らず、すべての学びの過程に言える事かもしれません。目の前にある事に一生懸命、真摯に取り組む姿勢がその先にある成功に繋がることを、生徒たちに経験させてあげたいと思っています。

 「継続は力なり」と言いますが、18年間数学に専念させていただいたことによる大きな利点は、中学の数学教育の流れがとても良く把握できたこと、また、学習指導要領の変遷を経験したことです。数年前までは、小学校で教えていたことが中学で教えることになったり、中学の学習内容だったものが高校に押しやられたりしています。オレンジ校には、発展的な内容も学習する「ききょうコース」というクラスが設置されています。このクラスでは、「これは、何年か前までは小6で勉強してたのよ。」と言うと、皆、「え〜っ!」っと、発奮します。こんな風に、ちょっと刺激を与えながら、時には高校で勉強する内容にも踏み込みながら教えることもあります。単元の繋がりを体系的に把握できたことは、授業に広がりと深みを持たせる大きな助けとなっています。

 私生活では、3人の娘の母親で、あさひ学園の保護者でもあります。娘たちは、「あさひの先生は優しい。」と言います。親の知らないところで、人種に関連していやな思いをしたこともあるのでしょう。英語には不自由しない娘たちでさえ日本人の優しさに心地良さを感じるのですから、日本から来たばかりの子どもにとって、あさひ学園は貴重な「避難所」でもあるかも知れません。あさひ学園では、国語の勉強が最も重要ですが、オレンジ校では低学年のうちから、毎週の算数の宿題にその学年に応じた「計算1分テスト」が出され、1分間で終えることを目標に毎日計算問題をします。このような毎日の小さな積み重ねは子どもの基本的な計算力を付けると共に、学習習慣の確立にはとても効果的です。また、良く言われているように、「九九」の暗記は、現地校の算数で大いに役立ちました。更に、教える立場・教わる立場から日本の算数・数学教育の良さも実感しています。小2で掛け算の立式を学ぶときに、日本の算数ではその順番に論理的な意味のあることを強調して教えます。その数の持つ単位を意識した、この掛け算の順番へのこだわりは、割り算で生じる、割る数と割られる数との混乱を解決するときに役立ちました。担当の教師、また、地域によってその教え方の内容に大きなバラツキがある現地校の算数教育に比べ、日本のカリキュラムは小・中学校を通して一貫していると思います。中学校になると、解法へのアプローチの違いが小学校のときよりも顕著になりますが、だからこそ、小学校から学び続けてきた日本の数学の論理の道筋を継続させることに大きな意義があります。また、2つの学校での学習によって得られる、学ぶ時間・領域の広がりがもたらす効果もとても大きいと思います。

あさひ学園での学習を成果あるものにするためには、保護者が子どもと二人三脚で学習に取り組みことが第一条件です。また、とにかく小さいうちから思いっきり手をかけて、きちんとした学習習慣を身につけさせるのが一番の秘訣だということを、多くのご家庭を見てきて感じているところです。

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