卒業生・同窓生便り
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あさひ学園は人生の中で必ずプラスです - あさひ学園への便り
馬場 謙一

こんにちは。私はニューポートビーチで歯医者をしています。歯科医歴はもうすぐ20年になります。そしてニューポートビーチに馬場歯科医院を開院してからは15年になります。患者さんのだいたい70%が日本人の方、そして30%がアメリカ人の方で、毎日日本語と英語の両方を使って診療しています。患者さんのみなさんはとても良い方たちで、しかも毎日とても忙しくさせていただき、感謝しています。歯医者業というのは決して簡単ではないのですが、最終的には人の歯と歯茎を治し、病から守り、また今は歯を美しくもできるという、とても人助けになっている職業で、私は良い仕事についていると思っています。あさひ学園には年1回オレンジ校幼稚部の歯磨き指導に、ボランティアで奉仕しています。

私があさひ学園に行っていた時と言うのは、ずいぶん昔の話ではあるのですが、その時よりももっと前にさかのぼって、私の経歴を書かせていただきます。私は東京で生まれ横浜で育ち、そして最初にアメリカに来たのが小学校4年生の時でした。その時はニューヨークの郊外に住み、やはり土曜日には日本語補習校に通っていました。2年間ニューヨークに暮らした後日本に戻り、横浜で小学校6年に転入し、日本の市立中学校を卒業しました。そして高校からはアメリカにまた戻って来ました。今度はカリフォルニア州オレンジ郡アーバインに引越してきました。両方ともアメリカに来た理由は父の駐在のためで、ニューヨークにいたのが1968年と1969年、そしてカリフォルニアに来たのが1974年でした。ちょうど父のいた会社がアメリカの東と西に進出していく時と重なり、アメリカと日本を往復しました。ちなみに私の両親はこの1974年以降、いろいろ考えた後にアメリカに移住しました。今も両親は父の定年後このオレンジ郡に住んでいます。つまり、アメリカで永住する選択をした初期の日本人駐在員家族だったわけです。

あさひ学園に私が通ったのは、その2度目の渡米の際で、高校1年生と2年生の時でした。そのころ、あさひ学園はロスアンジェルスのバージル校しかなかったので、土曜日にはスクールバスでアーバインからロスアンジェルスに通っていました。クラスの生徒数は確か最初は7〜8人だったのがだんだん減っていき、高校2年の最後の日には生徒は私を含めて4人だったのを覚えています。この間アーバインからバージル校に通っていた同級生はいませんでした。ですが、そのころ私には日本に帰る可能性もあったので、あさひ学園に通っていたことを変には思っていませんでした。ただし、実際は、高校、大学、歯科大とアメリカの学校に行って今にいたっています。今になってみると、あさひ学園に高校の時に通っていたことはとても役にたっています。当たり前のことですが、私の日本語のレベルは中学生までの国語よりも少し高くなっているので、日本人の患者さんとのコミュニケ−ションの面でとても助かっています。アメリカの学校生活も長いので英語の読み書きも今となっては苦にしていません。当然、ずっと日本で生まれ育った方やアメリカで生まれ育った方に比べれば、私の日本語も英語もちょっとした所で同じレベルではないのは自分でわかっていますが、実際今は両語とも普通に使っています。それに自分の中では日本語でも英語でも考えられるということは、とても自分の視野を広めていると思っています。

高校3年の時に大学は日本かアメリカかという選択はありました。この時、私の両親は特にどうしなさいとは言いませんでした。帰国子女という立場からして、ある程度の日本の大学には入れたかもしれないのですが、アメリカの大学にいった場合、大変かもしれないが将来性はあると考えました。そして大学はUniversity of California, Irvine に行きBachelor of Science in Biological ScienceとBachelor of Arts in Psychologyと2つのDegree を取得しました。生物学と心理学を学んだのは人間の体と頭脳がどう働いているのかにとても興味があったからです。

大学卒業後、私はアメリカで歯科大に行きました。その時は歯科医は良い職業だろうということと歯科大に行くことができる道が開いているということ、加えてアメリカで住んでいくには特別な技能をつけることが大事だという考えから歯科大に行く決意をしました。そしてUniversity of California, San Francisco Dental Schoolに行きDoctor of Dental SurgeryのDegreeを取得しました。その後約5年間は他の歯医者のクリニックに勤め、そのころは全部英語で診療をしていました。自分の医院を開けてまた日本語を多く使うようになりました。2001年にはAcademy of General Dentistry からFellowという称号を頂き、現在にいたっています。

あさひ学園の在校生および保護者の方へのメッセージは、あさひ学園は必ずプラスになるということです。2カ国のまったく異なった言語とその背景にある文化を知っていることの価値は大きいです。ですから、あさひ学園の生徒のみなさんがんばってください。

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